復活祭(イースター)

4月

イースターエッグを持つ服をきたウサギの一家
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復活祭とは

春分の次の満月後の最初の日曜日(だいたい3月末から4月初め頃)

イエス・キリストの復活を祝う日。
イエスは死後3日目に蘇り、死の克服と永遠の命があることを身をもって示しました。

キリスト教でもっとも古くから、もっとも盛大に行なわれるお祭りです。

日本では「復活大祭」、カトリックで古くは「吾主御復活の大祝日」といいます。
年によって日付が変わる、移動祝祭日の一つです。

カトリックとプロテスタントはグレゴリオ暦を採用しているので、復活祭の日取りは同じです。
日本の正教はユリウス暦を採用しているので、日取りが違います。

カトリック、プロテスタント(西方教会)
2023年 4月 9日
2024年 3月31日
2025年 4月20日
2026年 4月 5日
2027年 3月28日
2028年 4月16日
2029年 4月 1日
2030年 4月21日
正教(東方教会)
2023年 4月16日
2024年 5月 5日
2025年 4月20日
2026年 4月12日
2027年 5月 2日
2028年 4月16日
2029年 4月 8日
2030年 4月28日

イースターの名前の由来

復活祭のことを、英語でイースター(Easter)と呼びます。

暁と春の女神エオストレ(Eostre)の名から派生したと考えられています。

またドイツ語のオースターン(Ostern)もギリシア神話、ローマ神話のそれぞれ春の女神の名前が由来すると考えられます。

すなわち、厳しい冬から春へと変わる時期の、季節の再生を祝う日でもあります。

イースター・エッグや花、カードなどを親しい人に贈り、春が再び巡って来たことを喜び合います。

復活祭の日には何をするの?

イースター・バニーとチョコレートフォンデュの食卓
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復活祭の前の7日間を聖週間(聖週・受難週・受難週間)といい、イエス・キリストの死を悼み、喪に服して悔恨します。

しかし現代のキリスト教圏では宗教色が薄れ、復活祭の準備の追い込みに入る時期になっています。

復活祭当日は羊を用いた家庭料理を作ったり、特別なお菓子やパンを食べます。

新調した服や帽子をおろす日なので、聖週間の間に準備します。

聖週間の最後の聖金曜日から日曜日の復活祭に加えて、翌日の月曜日を休みとする国や地域があり、日本の盆と年末年始のような大型連休になります。

イースター・エッグ

復活祭当日の礼拝のさい、教派によって違いがありますがイースター・エッグが配られます。
イースター・エッグとは、ゆで卵に装飾や彩色をしたもので、卵が生命の誕生を表わしているからとされます。

個人では、イースター・エッグを家の中に隠して子どもたちが競って探す遊びをしたり、卵を転がしたりスプーンで運ぶ競争をしたり、チョコレートでできた卵をプレゼント交換したりします。

チョコレートでできた卵の内部におもちゃなどを入れるのは、復活祭向けにイタリアで考案されたもので、家族や友人、恋人に贈ったりします。

イースター・バニー

ドイツでは、服を着た野ウサギがイースター・エッグを子どものもとへ運んでくるという伝承がありました。

これが広まり、復活祭の日にはウサギの着ぐるみが登場したり、ウサギの形のチョコレートが売られたりします。

イースター・リリー

2輪の花を付けた白いユリ、奥には十字架と祭壇
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白いユリの花は聖母マリアの貞節・純潔の象徴として、キリスト教の教義とともに広まっていきました。

ルネッサンスの頃に多く描かれた、大天使ガブリエルが聖母マリアに懐妊を伝える「受胎告知」には、必ず白いユリの花が描かれています。

はじめはマドンナ・リリーでしたが、幕末にシーボルトが日本のテッポウユリを欧米に持ち込むと大人気となり、欧米でも栽培されるようになりました。

復活祭の日には白いユリの花を、亡き人に手向けて偲びます。

日本での復活祭は?

非キリスト教圏の日本ですが、これまでクリスマス、バレンタインデーはすっかり定着しています。

ハロウィンは、正確にはキリスト教のお祭りではありませんが、定着しつつあります。

しかし、イースターはまだまだこれからのようです。

2023年12月9日

Posted by 管理人めぶき