日本の結婚式事情

いまどきの日本の挙式形式の最多はキリスト教結婚式

いまどきの日本の挙式形式は、キリスト教結婚式が6割近く、人前結婚式が2割強で合わせて8割近くを占めます。

チャペルで祭壇の前に立つ新郎新婦
Photo by 写真素材 足成

従来一般的だった神前結婚式は2割弱、仏前結婚式とその他がごく少数です。

一般的とはいっても神前式の歴史は浅く、明治33年(1900年)に皇太子(大正天皇)と九条節子姫(貞明皇后)が宮中賢所にてとりおこなわれたご婚儀が初めです。

翌年から日比谷大神宮(現・東京大神宮)で、一般の人たちもこの式次第で挙式するようになりました。
(それまでの日本の結婚は、人前式に近い「祝言」でした。)

キリスト教式が多いのは、「純白のウェディングドレスに身を包んでバージンロードを進み、永遠の愛を誓う」スタイルが絶大な人気を集めているからでしょう。

無宗教な人前結婚式が2番人気

結婚は男女が神仏の前で愛を誓うものですが、人前式は参加者全員に愛を誓い、証人になってもらう形式です。

無宗教だったり、新郎新婦の実家の宗教が違う場合の折衷策として取り入れられているようです。

また、新郎新婦の個性の発揮や、「親・親族や友人・知人に、感謝を伝えて喜んでもらいたい」ためにおもてなしの手段として人前式を選ぶカップルも多いようです。

都市部ほど上記の傾向は強く、逆に神前式がまだまだ多い地方もあります。

いまどきは挙式披露宴に仲人を置きません

いまどきは結納に仲人(媒酌人)を立てないのが主流です。

挙式・披露宴にのみ参列してもらうケースも少なくなり、仲人無しの挙式・披露宴が増えています。

いまどきの日本は結婚式を挙げる人自体が減少

いまどきの日本では、結婚式を挙げる人が減少しています。

2010年代に結婚した人のうち、結婚式を挙げた人は約55%でした。

結婚式実施率は、1960年代には100%でしたが次第に減少、一転して1980年代は100%になりましたが1990年代から再度減少し続けています。

いまどきの結婚の4分の1は「できちゃった婚」

結婚式を挙げない理由は、20歳代は「つわりがしんどい」「お金がない」、もっと年長の人は「ほかのことにお金を使いたい」「する意味がわからない」でした。

2010年の厚生労働省の調査によると、「結婚期間が妊娠期間より短い出生の嫡出第1子」は、すべての嫡出第1子出生数の25.3%です。

第1子が出生するまでの父母の結婚期間は「6ヶ月」が最多なので、いわゆる「できちゃった婚」(「おめでた婚」「さずかり婚」とも)が、いまどきの結婚の4分の1を占めています。

順番があとになってもウェディングドレスは着られます

しかし、つわりがしんどくて式を挙げなかった女性は、ウェディングドレスを着られなかったことを後悔しています。

ブライダル業界は「子連れ婚」(子連れ結婚式)や、写真だけでも残す「フォトウェディング」を提案しているので、ウェディングドレスを着る夢を遅ればせながら叶えることができそうです。

結婚式そのものをしない「ナシ婚」、控えめにする「ジミ婚」

婚姻届
Photo by 写真素材 足成

そもそも結婚式を挙げない結婚は、「ナシ婚」と呼ばれています。

結婚指輪の購入と入籍のみで済ませたりされます。

結婚式を挙げない理由に「ほかのことにお金を使いたいから」や「見せ物になるのが嫌」「する意味がわからない」をあげた人は、結婚後年数が経っても挙げなかったことに後悔していないようです。

少人数で金額を抑えた挙式披露宴の「ジミ婚」も増えています。

ただし「ジミ婚」の定義はまちまちで、「ナシ婚」が含まれたり含まれなかったりするようです。

神さまに報告する結婚奉告祭

神社で入籍後に二人揃って御祈祷を受ける「結婚奉告祭」が、静かに注目されているようです。

七五三の大人版と考えて差し支えないでしょう。

服装はセミフォーマル(ダークスーツやワンピース)で、御祈祷料が必要です。

2023年4月10日

Posted by 管理人めぶき