点字の歴史

11月1日
平成25年(2013年)に特定非営利活動法人 日本点字普及協会が、「点字を使う人を知って、点字を大切にする人を増やす」点字普及活動の一環として制定しました。

点字の本を読む女の人
illustration by いらすとや

1825年、当時16歳のフランスの盲学校生のルイ・ブライユが、点字を考案しました。
彼は、当時フランスで広まった12点式点字を、もっと合理的で読みやすくて書きやすい縦3点・横2点の6点式点字に改良しました。

6点式点字は日本にも伝わり、明治20年(1887年)に東京盲唖学校(現・筑波大学附属視覚特別支援学校)教員の小西信八が、日本で初めて生徒の小林新吉に教えました。

同じ年から、同僚の石川倉次がブライユの点字を日本語への翻訳する研究を開始、明治23年(1890年)11月1日に校内で開かれた第4回選定会で、正式に採用されることになりました。

これにより、石川倉次は「日本点字の父」と称されるようになりました。

その後、明治34年(1901年)の官報に「日本訓盲点字」として発表され、日本の視覚障害者用の文字として公認されました。

点字のルール

点字は表音文字で、ひらがなやカタカナの区別がありません。
五十音は、「ア」「イ」「ウ」「エ」「オ」の母音を元にして、「カ行」以降はローマ字のように子音の点を組み合わせていきます。「ラ行」「ヤ行」「ワ行」は、独自の表記をします。
濁音、半濁音、拗音、拗濁音、拗半濁音も、五十音に決まった子音の点を加えます。

アルファベットや数字は、専用の符号を表記することで、日本語と区別することができます。
「情報処理用点字」もあるので、メールアドレスやURLの表記、コンピュータのプログラミングも可能です。

点字の表記方法にも決まりがあり、言葉の句切りをはっきりさせるために「わかち書き」をします。
自立語と自立語の間は区切り、自立語と付属語の間は区切りません。

ほかに、助詞・助動詞の前は区切らない、複合名詞は3拍(モーラ)以上になると意味のまとまりごとに区切るなどの細かなルールがあります。

点字の識字率は高くありません

厚労省の「平成18年身体障害児・者等実態調査」によると、全視覚障害者のうちで点字を読むことができる人は12.7%、できない人は70.7%でした。

点字が読めない人のうち、「点字が必要」とした人は6.6%、「点字必要なし」が60.9%でした。

視覚障害者の情報入手方法は多い順に、テレビ(66%)、家族・友人(55.7%)、ラジオ(49.3%)でした(複数回答)。

日本眼科医会によると、日本の中高年の失明原因の1位は緑内障、2位は糖尿病網膜症、ついで網膜色素変性症、加齢黄班変性です。

高齢者は触覚の鈍化、糖尿病患者は神経障害の合併などにより、「触わらなければ読めない文字」である点字の修得に困難さを感じている人が多いようです。

調査時と比べて、現在は音声ブラウザやスクリーンリーダーが導入されているパソコンや携帯電話、スマートフォンが増えています。
また、スキャナやOCRソフトで紙の上の活字を読み取って、パソコンに読み上げさせることもできます。

しかし、視覚障害者が「情報障害」を克服するにはいずれの機器も高額であることがネックになっています。