江戸初期、石清水八幡宮の社僧の松花堂昭乗は、農家が種入れに用いていた四角い箱を十字に区切ったものを、煙草盆や絵の具箱として茶会で使用しました。

揚げ物・煮物・口取り・向付けの入った松花堂弁当の写真。刺身・ご飯・香の物は別の椀に入っている。
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松花堂(中沼)昭乗は天正12年(1584)の生まれで、石清水八幡宮の社僧になったのち、奈良滝本坊の住職になりました。
書道・絵画・歌道・茶道に優れ、「寛永三筆」の1人と称されています。

自分で工夫した4つに区切った箱をたいそう気に入って、愛用していたようです。

昭和の初めに、京都の料亭「吉兆」の湯木貞一がこの松花堂縁高という器に興味を抱き、寸法などに改良を加えて松花堂弁当を創作し、茶会の点心に用いたところ大人気を得ました。

松花堂弁当は八幡市立松花堂庭園・美術館内の「京都吉兆 松花堂店」でいただくことができます。