二十日正月
1月20日。
正月の行事の終わりになる日で、この日は祝い納めとして仕事を休み、物忌みに入る風習がありました。
武家には、具足に供えた餅を下ろして、手や槌で割って雑煮に入れて食べる「刃柄(はつか)祝い」という行事がありました。
江戸時代にこの行事の日が変更されました。
「鏡開き」もあわせてお読み下さい。
近畿地方では、正月に食べられた鰤の骨をごぼうや大根などと煮て食べたことから、「骨正月」「骨おろし」「頭正月」「アラ正月」ともいわれます。
他の地域でも、乞食正月・奴正月・棚探し・フセ正月・二十日ワッパカなどと呼ばれ、正月のごちそうや餅を食べ尽くす日とされています。
東日本では、小正月に飾った繭玉などを外す日とされていました。
関東地方ではこの日に恵比須講が行われるので、行事が重なるところがあります。
1年間稼いで、秋に戻ってきた恵比須さまが、この日に働きに出るといわれます。
正月が終わり、この日以降、本格的な仕事に入ります。
なぜ20日が祝い納めなのか、詳しいことはわかっていません。
平安時代、正月の一連の公的行事が一段落ついた20日に、天皇が群臣を招いて宴を開いて労をねぎらったことによるとも考えられています。