仕事始め
行政機関・事業所の初仕事
1月4日。
行政機関などで年内の業務を始める日のことです。
「行政機関の休日に関する法律(昭和63年法律第91号)」により、行政機関の年末年始の休日は12月29日から翌年の1月3日までと定められています。
12月28日を仕事納め(御用納め)といいます。
1月4日が土・日曜日に当たる年は、後にずれます。
令和6年(2024年)は1月4日は木曜日なので、そのまま4日が仕事始めです。
一般の事業所でもこれに準じて、年末年始休暇の日が定められています。
「御用」と言う言葉はもともと宮中や幕府などの「お上の御用」から始まっています。
そこで、NHKのニュースなどでは御用始めとは言わず、親しみやすい言葉として仕事始めと言い、民間でもそちらの言葉を使うようになりました。
農林水産業・商業・家庭の初仕事
江戸時代までは、1年の仕事始めは1月2日でした。
大晦日に掃除も炊事もすべての用事を片付けてしまい、元日は何もせずに静かに暮らしました。
たとえば、元日に掃除をすると「福を掃き出す」といわれました。
2日になって、仕事始めと称して普通の仕事を形だけ行ないました。
新年初めての掃除をすることを、掃き初めといいます。
農村の農始めは、田畑に松飾りや榊を飾って米や餅を供え、鍬を入れて土を耕す所作をする「鍬入れ」をする地域が多くあります。
山陰地方や九州地方では、「田打ち正月」と呼ばれます。
山村では、山の神に酒や餅などを供えて無事故を祈願してから、木の伐り初めなどが行なわれます。
漁村では、船霊に酒・洗米・鏡餅を供えて豊漁や航行の安全を祈願してから、船の乗初めが行なわれます。
商店では、初荷・初売りが行なわれ、家庭では縫い初めや書き初めなどが行なわれます。