セントパトリックスデー (2022年の開催情報付き)

セントパトリックスデーとは
3月17日。
「アイルランドの使徒」と称される、アイルランドの守護聖人の聖パトリックを記念する日です。
聖パトリックはどんな人?
聖パトリック(ラテン語でパトリキウス)は、5世紀にイギリスのウェールズ地方で生まれ育ちました。
16歳の時にさらわれて、アイルランドに奴隷として連れて来られました。
脱出に成功してから神学を学び、再びアイルランドに渡ります。
当時ドルイド教に支配されていたアイルランドに、キリスト教を広めました。
ドルイド教を蛇にたとえて、アイルランドに蛇がいないのは聖パトリックのおかげ、という伝承があります。
この言い伝えから、聖パトリックは緑色の入った司祭服を着てその足下に蛇がいる姿で描かれたりします。
セントパトリックスデーはアイルランドのお祭り
セントパトリックスデーは、アイルランドでは祝祭日です。
町の商店が緑色で飾られ、盛大にパレードをして、アイリッシュパブで飲んで歌って踊ります。
パレードはブラスバンドや軍楽隊が率いて、参加する人たちは緑色の衣装や、シャムロックを身につけます。
服だけでなく、緑色のビールを飲み、緑色のものを食べます。
クリスマスをしのぐほどのお祭りで、世界各地からアイルランド系の人たちが帰省します。
セントパトリックスデーの象徴
緑色とシャムロック
アイルランドは緑が多く美しい島ということから、「エメラルドの島」と称されます。
またシャムロックが国花なので、国のシンボルカラーが緑です。
これは、聖パトリックがキリスト教を布教するとき、三つ葉のクローバーに似たシャムロックを用いて「三位一体」の教義を説明したため、シャムロックが聖パトリックのシンボルになったことにちなみます。
レプラコーン
アイルランドの妖精レプラコーン(レプラホーン)もセントパトリックスデーの象徴で、シャムロックの下に隠れているイラストが描かれます。
レプラコーンは働き者の靴職人で、仲間の靴を片方だけ作っています。
うまく捕まえることができた人は、彼らが隠した財宝を見つけることができるといいます。
また、レプラコーンはコインの入った壺を持っていて、人間が油断するといたずらをして、笑いながら逃げていくといわれます。
アメリカでのセントパトリックスデー

最初にセントパトリックスデーのパレードが行なわれたのは、アイルランドではなくアメリカ合衆国です。
1762年3月17日、イギリス軍に帯同していたアイルランド兵たちがニューヨークの町を行進したのがはじめです。
お祭りごとの好きなアメリカでは、アイルランドからの移民が多いニューヨークやシカゴがとくに盛大で、シカゴではシカゴ川が緑色に染められます。
この日は緑色の服を着ていないと、つねられるそうです。
日本でのセントパトリックスデー
日本では平成4(1992)年、アイリッシュ・ネットワーク・ジャパン(INJ)の主催、当時の駐日アイルランド大使の協力によって、東京で「セント・パトリックス・デイ・パレード」が行なわれました。
以降、日本各地でセント・パトリックス・デー・パレードやアイリッシュ・フェスティバルが行なわれるようになり、平成31(2019)年は全国15都市で開催されました。
いずれの都市も、パレードと一緒にアイルランドの音楽やダンス、パブでの飲食や雑貨販売など、豊かなアイルランドの伝統や文化にふれられるイベントが行なわれます。
各地のイベント一覧
令和4(2022)年の開催情報です。
本来はにぎやかにパレードやパーティーが開催されるのですが、社会情勢により今年も規模を縮小したりオンラインで開催されます。
- 3月1日(火)~31日(木) アイルランド・フェア in ふくろい(袋井市主催)
東京五輪でアイルランド代表の事前キャンプ地になったエコパスタジアムで、アイルランドの特別展が行なわれます。
ほか、市内の飲食店でアイルランドにちなんだ料理やアイルランド音楽の生演奏などが企画されています。 - 3月5日(土) セントパトリックデーパレード京都(セントパトリックデーパレード京都実行委員会主催)【中止】
- 3月 アイラブアイルランド・フェスティバル 2022(アイラブアイルランド・フェスティバル 2022実行委員会/在日アイルランド商工会議所/駐日アイルランド大使館主催) 東京都渋谷区代々木公園【中止】
- 3月5日(土)~4月10日(日) アイリッシュフェスティバル2022 in 岩手町(岩手町/岩手町教育委員会社会教育課主催)
町技としてホッケーに力を入れている岩手町から、3人の選手が東京五輪に出場しました。
石神の丘美術館にてアイルランド女子ホッケーチームの小写真展、産直石神の丘でアイルランドのグッズや食品の販売などが行なわれます。 - 3月12日(土) 第16回 熊本2022 セント・パトリックス・デイ・パレード(熊本アイルランド協会)【中止】
熊本市国際交流会館で3月6日(日)~15日(火)熊本アイルランド協会活動の紹介展示が行なわれる予定です。 - 3月12日(土)・17日(木) St. Patrick’s Day in HIROSHIMA 2022(広島アイルランド同好会【レアルタ・ヌーア・広島】主催)
12日(土)11時から 広島本通り商店街アーケード内でパレード
12日(土)15時から 広島駅南口地下広場でライブイベント(観覧は要予約)
17日(木)19時30分から Live Jukeでライブイベント(公式YouTubeチャンネル 広島レアルタヌーアで配信されます。) - 3月12日(土)13時~16時 第16回 セントパトリックデー・パレード 横浜元町 & グリーンライトアップ(セントパトリックデーパレード横浜元町実行委員会主催)
パレードは13時から。
みなとみらいのコスモクロック21で、アイルランド国旗とシャムロックの映像が映し出されます。 - 3月13日(日) アイリッシュ・フェスティバル in Matsue 2022(山陰日本アイルランド協会主催)
パレードは中止になりましたが、カラコロエリアでミニイベントが予定されています。
松江城・カラコロ工房・TSKさんいん中央テレビのグリーンライトアップ、緑の遊覧船の運航などが行なわれます。 - 3月19日(土) St.Patricks Day 2022 in SAPPORO(セントパトリックスデー札幌実行委員会主催)
13時から3年ぶりのパレード開催 - 3月20日(日) セントパトリックスデーパレード東京2022(アイリッシュ・ネットワーク・ジャパン(INJ)・セントパトリックスデーパレード東京実行委員会主催)【中止】
アイルランド音楽やダンスパフォーマンス、著名人へのインタビューなど、アイルランド情報が盛りだくさんのオンラインイベントが予定されています。 - 3月26日(土) 第5回 ふくいパトリックスデー 2022(ふくいパトリックスデー実行委員会主催)
アイルランドの音楽やバグパイプの生演奏、アイルランドダンスの実演と、グリーンライトアップの点灯式があります。
グローバル・グリーニング
アイルランド政府観光庁は、セントパトリックスデーをお祝いして世界中の建物や象徴的な建造物を緑色にライトアップする、「グローバル・グリーニング」を推進しています。
今年で12周年を迎えました。
社会情勢によりパレードやイベントができないのでグリーニングだけ、という都市もあります。
- 3月1日(火)~17日(木) 18時~23時 伊勢神宮 徴古館前 大鳥居(三重県伊勢市)
- 3月1日(火)~21日(月・祝) カラコロ工房(島根県松江市)
- 3月11日(金)~13日(日) 松江城、 TSKさんいん中央テレビ TVタワー(島根県松江市)
- 3月11日(金)~17日(木)22時まで コスモクロック21(神奈川県横浜市)
- 3月11日(金)~17日(木)21時まで 木更津かんらんしゃパーク キサラピア 大観覧車(千葉県木更津市)、大観覧車 フジスカイビュー(静岡県富士市)、天保山大観覧車(大阪府大阪市)
- 3月13日(日)~21日(月・祝) 石神の丘美術館(岩手県岩手郡岩手町)
- 3月26日(土) ハピテラス(福井県福井市)
ほか、北海道札幌市、神奈川県横浜市(神奈川県庁、横浜開港記念館)、静岡県袋井市でもグリーニングが予定されています。
今年も残念な事態になりましたが、ぜひ来年こそは歌って踊って盛り上がりましょう!
イベントの参加条件はただひとつ。帽子、服、かばん、髪飾りなどなにか緑色のものを身につけるだけです。