成人の日の歴史
昔から「成人式」ってあったの?
成人式は、「元服式」が由来です。
奈良時代にはすでに「元服」という言葉が用いられていました。
「元服」って何?
元服とは「はじめて大人の服を着る」という意味で、平安時代の公家社会では、男子は13歳から15歳になると冠をかぶり、大人の服を着ました。
女子は、13歳から16歳になると長くしていた髪を結い上げて簪で飾る「髪上(くしあげ)」と、裳(十二単の正装のさいに身に付けるエプロンのようなもの)を付ける「着裳」が行われ、眉を墨で書き、お歯黒を付けました。
公家ではない人は何をしたの?
武家社会では男子は烏帽子をかぶり、幼名から大人の名前に改められました。
このとき、烏帽子を授けてくれた人の名から1文字もらうことが一般的でした。
庶民はどうしていたの?
江戸時代の庶民は、男子は18歳から19歳になると前髪を剃り落とす「前髪落としの祝」が行われました。
女子のお歯黒や眉墨は、江戸時代には結婚した後に付けるようになりました。
また、男子は褌をしめる「褌祝い」、女子は腰巻を付ける「湯文字祝い」もありました。
今の形の成人式はいつからしてるの?
市町村単位の成人式を最初に行ったのは、昭和21年(1946年)11月22日、埼玉県蕨市の「第1回青年祭」といわれています。
戦後まもない頃で、青年団が自分たちの町を平和で住みよい文化の高い町にしようと呼びかけて実現しました。
昭和23年(1948年)に祝日法により、1月15日が成人の日と制定されました。
平成12年(2000年)から、祝日法の改定により1月第2月曜日に変更されました。
地域によっては1月第2月曜日ではなくゴールデンウィークや盆、正月の松の内に行われるところもあります。
地元を離れて就職している人たちが帰省して出席しやすいとか、雪深い地域なので出席者の足の便を考慮したなどの理由があります。