お盆ってなに?

お盆は先祖の霊(精霊ともいいます)を家に迎え、送り出す風習です。

もとは旧暦七月十五日におこなわれていました。

畳の上に置かれた胡瓜の馬と茄子の牛
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現代では7月13日から15日までの日程で行なう地域と、8月13日から15日で行なう地域があります。

お盆っていつ?

2017年に全国石製品協同組合が行なった「お盆の行事に関するアンケート調査」によると、全国で盆の行事を7月に行なうと答えた人は20.4%、8月に行なうと答えた人は70.5%、7・8月以外は9.1%でした。

関東地方では7月に行なうとしたのは29.4%、8月としたのは60.7%ですが、東京都では7月は43.9%、8月は43.2%、7・8月以外と答えたのは12.8%でした。

いっぽう、近畿・中国・四国・九州では8月に行なうと答えた人は8割以上です。

なぜ地域によって日付が違うの?

明治6(1873)年に太陽暦への改暦が行なわれ、明治政府から「諸祭典は新暦で行なえ」との命令が下されました。

官公庁や神社関係は、多くの行事の旧暦での日付を新暦に読み替えたりして対応しました。

しかし、新暦では必要な花や農作物がそろわない行事もあります。

そこで、行事を太陽暦の日付からまる1ヶ月ずらす「月遅れ」が考案され、しだいに普及していきました。

東京都のお盆が、新暦の7月の実施率が高いのは、明治政府の意向がすぐに伝わったからと考えられます。

「月遅れ」は「旧盆」じゃないですよ

「月遅れ」8月15日の盆は、旧暦による盆ではないので「旧盆」という呼び方は正しくありません。

盆を旧暦で行なう場合、毎年日取りが変わります。

平成30(2018)年の旧暦七月十五日は、新暦8月25日です。

2019年の旧暦での盆は、新暦8月15日です(うまく1ヶ月遅れになりました)。

2020年は9月2日です。

中秋の名月が毎年違う日になるのと同じです。

お盆には何をするの?

先祖は迎え火の煙に乗って帰ってくるとされているので、13日の夕方には迎え火を焚きます。

仏壇を掃除して盆棚を設け、位牌・香炉・季節の野菜や果物のお供え・きゅうりの馬・なすの牛などを並べます。

15日か16日に、先祖は再び彼岸に戻ります。

迎えるときと同じように火を焚きます。

また、この日は灯籠流しが行なわれます。

家庭では、13日の朝から16日まで、先祖をもてなす精進料理を食べます。

仏壇にも、生臭ものを省いた精進料理とおはぎなどをお供えします。

現代のお盆の行事はお墓参り

墓参りに行く若い家族
illustration by イラストAC

さきの全国石製品協同組合が行なった「お盆の行事に関するアンケート調査」によると、お盆に行なう行事は(複数回答)、

  1. お墓参り 69%
  2. 盆棚(精霊棚を飾る) 22.4%
  3. 迎え火・送り火・精霊流し(いずれか) 15.1%
  4. お寺の施餓鬼会(盂蘭盆会)に行く 12.8%
  5. 家庭で盆踊りや花火をしてごちそうをいただく 7.6%
  6. 地域や家庭特有の行事(神社への参拝) 4.2%

でした。

古来日本にある「藪入り」という風習では、正月十六日と七月十六日に商家の奉公人や嫁が里に帰って墓参りをします。

現代日本でも、休みに帰省をするとお墓参りをしなくてはという思いが強く残っているからかもしれません。

お盆の由来

盆は正しくは盂蘭盆会といい、サンスクリット語で逆さ吊りを意味するウランバナが語源です。

釈迦の十大弟子の一人、目犍連(もくけんれん)が餓鬼道(地獄)で逆さ吊りの苦しみにあっていた亡母を、釈迦のアドバイス通りに七月十五日に供養して救ったという話に基づきます。

日本には仏教と共に伝わりました。

もともと日本には、正月から半年後の七月の満月の日に、祖先の霊が訪ねてくるという信仰がありました。
そこに、伝来した盂蘭盆会が合わさりました。

旧暦の頃は、盆は満月の夜に行なわれる行事でした。